クラウド会計ソフト比較 2026|freee・マネフォ・弥生を徹底比較
Editorial / インボイス・請求

クラウド会計ソフト比較 2026|freee・マネフォ・弥生を徹底比較

10 MIN READ

個人事業主の確定申告から、法人化後の決算まで——クラウド会計ソフトはバックオフィスの中核です。
しかし「freee・マネーフォワード・弥生、結局どれがいいの?」という疑問を持つ方は多いはず。
本記事では、3社の料金・機能・使い勝手を、設立直後の経営者やフリーランスの視点で徹底比較します。

【結論】3社の選び方フローチャート

結論から先にお伝えします。以下のフローで自分に合ったソフトを判断できます。

A. 簿記の知識がない・経理未経験

→ freee会計。「借方・貸方」を知らなくても使える独自の入力画面が最大の強み。スマホアプリの完成度も高く、レシート撮影→自動仕訳が可能。IT導入補助金プランでPCセット導入もできます。

B. 簿記3級程度の知識がある・機能の拡張性重視

→ マネーフォワード クラウド。一般的な複式簿記の画面設計で、経理経験者なら違和感なく使える。請求書・経費・給与・社保など関連サービスとのシリーズ連携が強力。

C. とにかくコストを抑えたい・まず無料で始めたい

→ 弥生。個人の白色申告はずっと無料、青色申告も初年度無償で実質0円スタート。法人向けの「弥生会計 Next」は最大2か月無料・初期費用0円で試せます。会計ソフト売上実績25年連続No.1の安心感。

クラウド会計ソフトとは?導入のメリット

クラウド会計ソフトの基本

クラウド会計ソフトとは、インストール不要でブラウザからアクセスできる会計システムです。銀行口座やクレジットカードと自動連携し、取引データを自動取得→仕訳候補を提案してくれるため、手入力の手間を大幅に削減できます。

従来のインストール型との違い

インストール型(デスクトップ版)と比べた主なメリットは以下の通りです。

  • 自動アップデート: 税制改正・インボイス制度への対応が自動で反映される
  • 銀行・カード自動連携: 3,000〜4,000以上の金融機関と連携し、取引データを自動取得
  • マルチデバイス: PC・スマホ・タブレットからいつでもアクセス
  • データの安全性: クラウド上に自動バックアップ。PCの故障でデータが消えるリスクなし
  • 税理士との共有: 同一アカウントに招待するだけでリアルタイムにデータを共有可能

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応

2023年10月に施行されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)と、2024年1月に完全義務化された電子帳簿保存法。freee・マネーフォワード・弥生の3社とも、これらに完全対応しています。

  • 適格請求書発行事業者の登録番号管理
  • 税率ごとの消費税集計(8%/10%)
  • 電子取引データの保存要件(タイムスタンプ・検索機能)

比較する7つの基準

会計ソフトを選ぶ際に重要な7つのポイントを整理します。

  1. 料金体系: 月額/年額、無料プランの有無、初年度キャンペーン
  2. 操作性・UI: 簿記知識なしで使えるか、画面の分かりやすさ
  3. 銀行・カード連携数: 自動取得できる金融機関の数
  4. 請求書・経費精算との連携: シリーズ内サービスの充実度
  5. 確定申告・法人決算対応: e-Tax連携、決算書自動作成
  6. 個人→法人の移行のしやすさ: データ・設定の引き継ぎ
  7. サポート体制: チャット・電話・メールの対応範囲

3社の料金比較

個人事業主向けプラン

サービス無料プランスタータープランスタンダードプラン
freee会計年払い 月額¥1,480年払い 月額¥2,680
マネーフォワード クラウド年払い 月額¥1,078年払い 月額¥1,628
弥生(青色申告)白色申告: ずっと無料年額¥11,330
初年度無償
年額¥18,975
初年度無償

※ 料金は2026年5月時点の公式サイト掲載価格(税込)。キャンペーン内容は変更される場合があります。

法人向けプラン

サービススモールビジネスビジネス
freee会計年払い 月額¥2,980年払い 月額¥5,980
マネーフォワード クラウド年払い 月額¥3,278年払い 月額¥5,478
弥生会計 Nextエントリー
年額¥38,280
最大2か月無料
ベーシック
年額¥55,440
最大2か月無料

※ 料金は2026年6月時点(税込)。弥生の法人クラウドは2025年に「弥生会計 オンライン」から「弥生会計 Next」へ刷新され、プランはエントリー/ベーシック/ベーシックプラスの3種(上位のベーシックプラスは年額¥92,400)。旧「弥生会計 オンライン」は新規受付を終了しています。法人プランは利用機能で変動する場合があります。

コスト面の結論: 個人事業主なら、初期コストを最小化できる弥生(白色はずっと無料・青色も初年度無償)が圧倒的に有利。法人は弥生会計 Nextが最大2か月無料で試せます。2年目以降のランニングコストはマネーフォワードがやや安め。freeeは機能の充実度とUI品質で価格を正当化しています。

freee会計の特徴と向いている人

最大の強み: 簿記知識不要のUI

freee会計の最大の差別化ポイントは、複式簿記の「借方・貸方」を意識せずに帳簿をつけられる独自のUIです。「いつ・誰に・いくら払った/もらった」を入力するだけで、裏側で自動的に仕訳が生成されます。

このアプローチは、経理経験者からは「仕訳の確認がしにくい」という声もありますが、個人事業主やワンオペ経営者にとっては圧倒的に取っつきやすい設計です。

IT導入補助金プラン

freeeはIT導入補助金対応プランを用意しています。PCセットでの導入に補助金を活用でき、初期コストを大幅に圧縮可能。設立直後で設備投資を抑えたいフェーズに有力な選択肢です。

向いている人

  • 簿記の知識がない個人事業主・フリーランス
  • 経理担当がおらず、自分で帳簿をつけたい経営者
  • スマホで外出先からも経理作業をしたい
  • IT導入補助金を活用して初期コストを抑えたい

マネーフォワード クラウドの特徴と向いている人

最大の強み: 金融機関連携数とシリーズ展開

マネーフォワード クラウドは3,600以上の金融機関との自動連携が最大の強みです。銀行口座・クレジットカード・電子マネー・証券口座まで、あらゆる入出金データを自動取得し、仕訳候補として提案します。

また、マネーフォワード クラウドシリーズとして、会計だけでなく請求書・経費精算・給与計算・社会保険・勤怠管理・会社設立まで一気通貫で揃えられるのが法人化後の成長フェーズに有利です。

複式簿記ベースの画面設計

freeeとは対照的に、マネーフォワードは一般的な複式簿記の画面設計を採用しています。簿記3級程度の知識がある方や、税理士と連携する前提の方には、仕訳の確認・修正がしやすい設計です。

向いている人

  • 簿記の基礎知識がある(3級程度)
  • 複数の銀行口座・カードを一元管理したい
  • 将来的に給与計算・経費精算もクラウド化したい
  • 税理士と共同で経理を進めたい

弥生(やよいシリーズ/弥生会計 Next)の特徴と向いている人

最大の強み: 初年度無償+25年の実績

弥生会計は会計ソフト売上実績25年連続No.1(BCN AWARD調べ)のブランド力が最大の強みです。個人向け「やよいの白色申告 オンライン」はずっと無料、「やよいの青色申告 オンライン」は初年度無償キャンペーンを継続的に実施しており、個人事業主のコスト面では3社中最も有利です。法人の会計は2025年刷新の「弥生会計 Next」(クラウド)に置き換わっており、最大2か月無料・初期費用0円から始められます。

Misoca(請求書サービス)との連携

弥生シリーズには見積書・納品書・請求書を作成できるMisocaが含まれます。請求書月5通までずっと無料、有料プランも初年度0円。弥生会計との自動連携で、請求書発行→売上仕訳の自動化が可能です。

向いている人

  • とにかく初期コストを0円で始めたい
  • 白色申告の個人事業主(ずっと無料で使える)
  • デスクトップ版から慣れ親しんだ弥生ユーザー
  • 請求書発行も同一シリーズで完結させたい

機能比較まとめ

比較項目freee会計マネーフォワード弥生
操作性独自UI(簿記不要)複式簿記ベース複式簿記ベース
金融機関連携3,000以上3,600以上主要金融機関対応
インボイス対応対応対応対応
電子帳簿保存法対応対応対応
e-Tax連携対応対応対応
スマホアプリ高機能標準的標準的
個人→法人移行スムーズスムーズスムーズ
シリーズ展開請求書/経費/給与/人事請求書/経費/給与/社保/勤怠/設立Misoca(請求書)/設立/開業
IT導入補助金対応(PCセット可)対応対応
無料プラン白色申告: ずっと無料
サポートチャット/メール/電話チャット/メールチャット/メール/電話

法人化を見据えた選び方

現在個人事業主で、将来的に法人化を検討している場合、同一シリーズ内での移行のしやすさが重要です。

3社とも個人→法人の移行に対応していますが、同じシリーズ内で移行すれば、取引先マスタ・口座連携設定・仕訳ルールなどを引き継げるため最もスムーズです。「今は個人事業主だけど、いずれ法人化する」という前提なら、法人プランの料金・機能も合わせてチェックしておきましょう。

法人化後に必要になる機能

  • 法人決算書の自動作成(貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書)
  • 消費税申告書の作成(消費税シミュレーターで事前試算も可能)
  • 給与計算・年末調整(従業員を雇用する場合)
  • 社会保険手続き(法人は社会保険加入義務あり)

これらを一つのシリーズ内で完結させたい場合、マネーフォワード クラウドのシリーズ展開の広さが有利です。freeeも同等のシリーズを展開しており、弥生はMisoca以外は外部サービスとの連携で対応する形になります。

税理士との連携を前提にした選び方

「自分で帳簿をつけるのか、税理士に任せるのか」も、会計ソフト選びに影響します。

  • 税理士に丸投げする場合: 税理士が使い慣れたソフトに合わせるのが無難。弥生ユーザーの税理士は依然として多い
  • 自分で帳簿をつけて税理士にチェックしてもらう場合: 3社とも税理士招待機能あり。freeeは「freeeアドバイザー」認定税理士が多数
  • 完全に自分で確定申告する場合: 操作のしやすさ(UI)とサポート体制で選ぶ

よくある質問

Q. 途中で会計ソフトを乗り換えられる?

可能ですが、仕訳データのインポート・エクスポート形式が異なるため、手間がかかります。特に期の途中での乗り換えは避け、年度の切り替わりタイミングで行うのがベストです。

Q. 確定申告の時期だけ使いたい

弥生の月額プランや、freeeの1ヶ月単位契約であれば、確定申告時期だけ契約することも可能です。ただし、日常的に銀行連携で自動仕訳を蓄積しておく方が、確定申告時の作業が大幅に楽になるため、年間契約が推奨です。

Q. 副業の確定申告にも使える?

はい。副業所得(雑所得・事業所得)の帳簿管理・確定申告にも利用可能です。白色申告であれば弥生の無料プランで十分対応できます。

Q. 会計ソフトだけでインボイス対応は完了する?

会計ソフトは仕訳・帳簿・確定申告を担当しますが、適格請求書(インボイス)の発行自体は会計ソフト内の請求書機能、または当サイトの請求書ジェネレーターなど別ツールで行います。発行した請求書データを会計ソフトに取り込む連携フローを組むのがベストプラクティスです。

まとめ: 自分に合った会計ソフトを選ぼう

クラウド会計ソフト3社の選び方を改めて整理します。

freee

簿記知識ゼロでOK。直感的なUIとスマホアプリの完成度が高い。IT導入補助金プランで初期コスト圧縮。

MF

金融機関連携数No.1、シリーズ展開が最も幅広い。簿記の基礎がある方・法人化後の成長を見据える方に最適。

弥生

白色申告ずっと無料、青色も初年度無償。コスト最重視、または弥生に慣れ親しんだ方向け。

どのソフトを選んでも、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応は万全です。迷ったら、まずは無料プラン(弥生)や無料トライアル(freee・MF)から試して、自分の操作感に合うものを選ぶのが確実です。

なお、法人化するかどうか自体を検討中の方は、当サイトの法人化シミュレーターで個人事業と法人の税負担を比較してみてください。

関連する記事

3 tools